視覚的演出

Eco-Drive One

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薄型化はそれが「機能を満たした」場合、技術的に大きなインパクトをもたらす反面、「要素を削る」という点でデザイン上制限を受けることとなります。このモデルは光発電時計最薄という厳しい寸法制限を克服し、機能と装飾性を余すことなく造形化しています。
ケースに複合素材サーメットを使い、ベゼルと裏ぶたには硬く、耐食性等に優れたバインダレス超硬合金をサンドした構造で、パーツの組合せ面に凹凸を設けています。これは総厚増加を抑え且つ強度を高める造形であり、さらに、ケースとラグ先側面の上下に斜面を設けることで、視覚的にもより薄く感じさせる工夫を凝らしています。
文字板の時字/ 放射状のパターン印刷は細く長く、印刷の上下を先細りさせ、外径/ 内径のアウトラインがぼやけて見える効果を持たせています。この時計の動力源が「光」であることを象徴した表現であり、印刷面積増加に伴う光透過率の低下を抑える効果を兼ねています。
時分針は鏡面と艶消仕上げを施して鏡面のブラックアウトを活かし、実幅より細く感じさせ、視認性とケースデザインにマッチしたスマート感を演出しています。
「魅せる」試みが随所に感じ取れる薄型モデルです。

009_01-09_Eco-Drive One_02ケースのゴールド、ベゼルのシルバーはめっきではなく、素材色。ケース素材にサーメット、ベゼルにバインダレス超硬合金を使用して強度を保ちつつ最薄二体構造を実現しています。

009_01-09_Eco-Drive One_03ケース側面部の幅を狭く設定し、ケース厚2.98 mmをさらに「薄く感じさせる」視覚的演出を取り入れています。

009_01-09_Eco-Drive One_06リング状の帯を放射状の線で表現したことにより、帯の際がぼやけてあたかも輝いているかのような視覚効果をもたらしつつ、光発電であることをアピール。

009_01-09_Eco-Drive One_07針中央部を境にして鏡面仕上、艶消し仕上げを施し、どの方向からでも光のコントラストで針の先端までシャープに見える加工が施されています。

009_01-09_Eco-Drive One_04このモデルは裏ぶたを持ちません。ケース部分と丸い部分は別体であり、別材質。材質を変えることにより、強度を高めています。

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ケースのゴールド、ベゼルのシルバーの分割線は強度を満たしつつ優雅な曲線美を纏い、制限された条件下でのデザインであることを感じさせません。

4所ネジは上面がベゼル面より低く設定されながらベゼルとケースを固定。

使用時の腕との一体感。薄く、軽く仕上げられた外観はシチズンだから成し得た完成体であることを如実にアピールし、存在感を高めています。

ケース9時側断面:ガラス/ベゼル(黒い断面)/ケース上面は部品形状に凹凸形状を組み合わせ強度を保ちながら2.98 mm内に収められています。

009_01-09_Eco-Drive One_05ケース厚2.98 mmに対応した2.75 mmの竜頭は6角形にすることにより、円筒径よりも指先の触れる面積を増やし、小径ながら操作性の向上を実現しています。

 

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