プレゼンテーマ
今回のプレゼンテーマは「妄想デザイン 実はこんなこと考えています」でした。「妄想」とは、根拠のない主観的な想像や信念を指しますが、往々にして新しい技術やアイデアはこのような「ありえない」発想から生まれます。デザインの分野でも、課題解決や新しい視点を求める中で、妄想が重要な役割を果たしています。 今回はユーモアを交えつつ、日常や仕事における「妄想」をプレゼン形式で共有し、参加者と共に新たなアイデアを膨らませることを目的としていました。シチズンからはデザイナーの山根と奥村がプレゼンを担当することとなりました。
浅草木馬亭
今回のプレゼン会場である浅草木馬亭は、昔ながらの昭和な雰囲気が残る寄席会場です。今回の「妄想」というテーマに合ったユーモア溢れる会場で、普段は落語家や漫才師の方が公演を行っています。楽屋はテレビなどで見たことのある、まさに楽屋という佇まい。ここも普段は入れないところだったため、貴重な体験をさせて頂きました。和やかな雰囲気もありつつ、伝統的な厳かさも感じます。
プレゼンテーション
実際に発表した プレゼンの概要を紹介します。会場が寄席の場ということだったので、プレゼンの導入は二人でマイクスタンドを挟み漫才風に始めました。他の参加企業も大喜利の要素を取り入れたプレゼンなどが見られ、会場の雰囲気も相まって終始和やかな空気に包まれていました。私たちのプレゼンでは、「もしもシチズンが銭湯施設を作ったら…」という妄想のもと、時計店と銭湯を融合させた施設の提案を行いました。
妄想する
電池が切れたままの引き出しの中に放置されている時計がたくさんあり、それをどうにかできないか?というとこから妄想を広げていきました。どういったきっかけがあれば時計店へ行き改めて腕時計ユーザーとなってもらえるか?そのモチベーションをどう保ってもらえるか?など様々な角度から妄想を広げ多くの案が出ましたが、最終的には時計店と銭湯を融合させた施設の提案となりました。
なぜ銭湯なのか?
この妄想に行きついた背景としては、時計のメンテナンスをするプロセスと銭湯での過ごし方の共通点を見つけ、そこが面白く親和性があると感じたからです。かなり強引な発想ではありますが、テーマ自体が「妄想」ということもあり、実現性や合理性ではなく、目新しく魅力的なことを重視したプレゼンを行うことにしました。「時計と一緒に自分自身をメンテナンスする」というコンセプトを掲げ、市民の憩いの場の創出と、昨今の時計離れを改善する施設として妄想を広げていきました。電池切れの腕時計をきっかけにこの施設へ赴き、新たな腕時計との出会いの場にも市民の憩いの場にもなる、そんな妄想となっています。
妄想を広げる
この銭湯施設「シチズンのゆ」には時計店が併設されています。利用者は自身の腕時計を番台へ預け、入浴やサウナを楽しんでいる間に腕時計をメンテナンスしてもらう、というストーリーを想定しています。時計店は販売エリアと修理工房に分かれており、修理工房では熟練した職人が丁寧に時計の分解や組み立てを行う様子を見ることができます。入浴やサウナを済ませた利用者はここでシチズンの商品や技術に触れ、リラックスした時間を過ごすことができます。
妄想を深める
館内図を作ると利用導線やサービス内容などのアイデアが連鎖して浮かんできます。外観や館内図だけでなく、施設グッズなども考えイメージ図を作成しました。具体的なイメージを作ってみると妄想がより鮮明になり、そこからさらにアイデアが広がっていく過程は非常にワクワクします。何にも囚われずに妄想を大雑把に広げて深めることは普段の業務とは違い、なかなか新鮮でした。
妄想してみて
今回のイベントでは、他の企業の方々の「妄想」についても興味深く拝聴し、多くの刺激を受ける貴重な機会となりました。妄想は現実の枠を超えた自由な発想を促し、新しいアイデアや視点を生み出す原動力となると改めて実感しました。今後もこの「妄想」を大切にしながらものづくりへ活かしていきたいと思います。