幾何学のテンション

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https://ms.citizen.jp/assets/037_05-08_スーパーチタニウム_01

文字板のサブダイヤル同士の重なりや、ボーダーパターンとレコードパターンの組合せなどで構成されたレイアウトは、各要素が幾何学的に整理されていて、見る人に知的な印象を与えます。
ベゼルのコーナー形状は、円/接線/円錐面で構成されたシンプルな幾何形状の組合せ。それでいて、視線の変化によって逆アールに見えたりするような有機的な感覚を生み出しており、このモデルに固有のテンションを加えています。
モノクロの世界の中に幾何形状がロジカルに組み合わさって、隅々まで調和する緊張感を生み出すことで、腕時計が本来持っている知的な側面を表現したモデルです。

037_05-08_スーパーチタニウム_02程よいボリューム感のある全体の印象。チタニウム素材のソリッドかつ軽快な印象が外観にも表現されています。

037_05-08_スーパーチタニウム_03シンプルな幾何形状から生まれるベゼルの立面や、幅が変化するラグのミラー面などが特徴的。

037_05-08_スーパーチタニウム_049時ダイヤルの斜面内径に12時と6時のダイヤルの斜面外径が接するように重なり、ぴったりと整理された印象を与えます。12時の円は6時よりわずかに大きくほんの少し不安定なことでアクティブな印象。

037_05-08_スーパーチタニウム_05重なりあうサブダイヤルからうまれる立体感が特徴的。12、6 時のサブダイヤルは横ストライプ、9 時位置はレコードのパターンの組合せになっていて、知的な印象を与えます。

037_05-08_スーパーチタニウム_06円弧、直線、円錐が組み合わさったベゼルのサイドビューは、シンプルな組合せながら、多面的な見え方と、有機的な見え方が融合した、独特の面白みがあります。

037_05-08_スーパーチタニウム_09ベゼルの四隅に直線を接続して作られた領域があり、円錐の上面と組み合わさることで、逆アールがついているようにも見えます。幾何学的かつ有機的な印象があり、デコラティブになりすぎない個性があります。

037_05-08_スーパーチタニウム_07ラグのミラー面は、バンド側が広く、りゅうずに向かって細くなっています。ボリューム感がありつつも、重くなりすぎない、大胆かつ軽快な印象。 

037_05-08_スーパーチタニウム_07白・黒・銀のモノトーンで統一された、文字板レイアウトと針の構成。統制された美しさが感じられます。

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素材・技術の特性を活かす

この時計には2 つの重要なポイントがあります。1 つはチタニウム素材であること。もう1つは文字板が金属でできていながら光で発電して動くということです。 チタニウム素材では形状のエッジを出すことがステンレスに比べて難しく、魅力が半減してしまうことがよくありますが、有機的な形状と大胆なミラー仕上げによってその難点を克服しています。 文字板は3つのサブダイヤルのみで光を受けて発電し動力とすることで、それ以外の部分への金属の使用を可能としました。金属文字板に独特の加工を通じて魅力をさらに高めています。 チタニウム素材の大胆なミラー仕上げと金属特有の魅力を持つ文字板により、総合的にまとまったデザインにすることで消費者の目に届きやすいよう工夫がなされています。 パッと消費者の目に留まり、分かりやすく魅力を伝える商品となっています。

https://ms.citizen.jp/assets/070_10-02_カリキュレーター_01

レトロフューチャー

 70 年代、時刻表示の新しい表示方式であるデジタル表示が開発されました。それは当時、近未来時計への期待を感じさせる表示機能でした。  この時計はデジタル表示の有効性を活かし、カリキュレーター(電卓)機能を初めて腕時計に追加するという発想のもとデザインされました。  時計と電卓機能の共有化を成し遂げた国産初の腕時計は、中央に表示モニター/外周に放射状に23 個のプッシュボタンを配置するという個性的なデザインスタイルで表現されています。腕時計のケースの基本である丸形状での表現をやり遂げたことが腕時計デザイナーならではの発想だと感じます。  15 度刻みに配置されたプッシュボタンの人工的な輝き。ケースとバンドの凹凸の無いシンプルなライン。これらは従来の挽き加工によるものであり、厚みのあるケースとクールなデジタル表示の組合せは新旧技術のアンバランスなレトロフューチャー感を生み出しています。  加えてこの初期モデルは金色で統一され、外装には各部材に異なる質感を持つ金色を巧みに使い分け、派手な色調にも関わらず品のある趣を醸しだしています。  特徴のある操作ボタンのレイアウトはスタンダードとはなりませんでしたが、先陣を切ったカッコよさ、誇りを感じさせます。

https://ms.citizen.jp/assets/100_12-08_L 漆玉_01

光を感じる時計

 漆玉、ダイヤモンド、スモークガラス。それぞれの光の反射が、光源や時刻によっても違った表情を見せる奥行きのあるモデルです。ケース形状や文字板デザインがシンプルだからこそ、ディテールの美しさが映え、機械的な時ではなく、光が映し出すゆるやかな時を感じることができます。  文字板に時字はないものの、時分針は見やすく、時計としての機能を併せ持つブレスレットという印象です。  また、漆をいわゆる伝統的な見せ方ではなく、モダンなデザインで時計と融合させており、伝統技術の現代的な表現も楽しむことができます。  アシンメトリーな形状ながらも着けやすく、モダンなジュエリーを身につけているような特別感があります。

https://ms.citizen.jp/assets/099_12-07_L ムービングダイヤ_01

自然の生命

 CITIZEN L には自然の中にある形状や光にインスパイアされたデザインテーマが多く、本モデルも「朝露」がテーマになっています。  ケース上の3 粒のダイヤがケースカーブに沿ってサラサラと滑らかに動き、時字が文字板上に散るように配置されている様子が、何も知らずにこの時計を見たとしても、自然の情景を思い起こさせるようなストーリーが秘められているデザインです。  パーツを見ていくと、文字板パターンや時字の配置、りゅうず位置、ケース形状など非対称な部分が多いにも関わらず、それぞれが均整の取れた位置に収まっているため、違和感や着けづらさはありません。非対称なデザインによって、自然の生命感を思わせるリズムや動きが生まれ、画一的な時間ではなく、ゆったりとした自然の時間を感じさせます。  ダイヤモンドが多く使われておりジュエリー感のある時計ですが、時字の配置やケースとバンドの隙間の取り方に抜け感があり、普段使いも可能なデザインテイストになっています。