Shota Mimura

DESIGNER

https://ms.citizen.jp/assets/shota-mimura
名前
三村 章太
専門
プロダクトデザイン
地域
日本
経歴
大学では椅子の構造を研究。シチズンではウオッチデザインのほかに、CAMPANOLAブランドマネージャーやATTESAの宣伝、新規事業の立ち上げ、イベントの企画、運営などに携わる。
好きな本
森見登美彦「熱帯」、村上春樹「海辺のカフカ」、野矢 茂樹「哲学の謎」
https://ms.citizen.jp/assets/BEANS_IMG01_re のコピー

101選目の腕時計をデザインする

独自性のある商品を生み出し続けるにはどうすればいいのか?デザイナーにとっては悩ましい問題です。アメリカを代表する詩人マヤ・アンジェロウは「創造力を使い切ることはできない。使えば使うほど溢れてくる。」と言っています。私たちも創造力を鍛えるにはとにかく使い続けることだと考え、その取り組みの一つとして、社内向けのデザインコンペティションを定期的に開催しています。

https://ms.citizen.jp/assets/RING_02_25-14

新しい価値の探求

シチズンの基幹技術である光発電エコ・ドライブの価値を訴求するため、2009年から2012年にかけて合わせて8つのコンセプトモデルを発表しました。モデルは社内コンペティションによって選ばれました。ルールは「光で動く」ことだけ。それ以外には何も制約を設けず、デザイナーがまっさらなところから自由な発想で新しい商品を提案しました。 スイスで開催されていた世界最大の時計の見本市「BASELWORLD」にて大々的に発表が行われ、大きな反響を呼びました。また、コンセプトモデルを発表して終わりではなく、できる限りそのままのデザインで量産化することにも挑戦しています。発表したモデルのうち4モデルが数量限定で量産することとなり、その技術やデザインコードは後のモデルにも大きな影響を与えました。

https://ms.citizen.jp/assets/202201116893 のコピー

アイデアの生まれる場所

東京オフィスのデザイナーが普段どんな場所で働いているかをご紹介します。

https://ms.citizen.jp/assets/IMG_4141 のコピー

遊んで、学べて、すぐできる

コロナの流行により、家にいる時間が長くなった子育て世代に、楽しいおうち時間を過ごしてもらうため立ち上げたプロジェクト。子育て中の社員が有志で集まり意見を出し合うことでボトムアップ的に生まれた活動です。コロナが5類に移行した現在も、「遊んで、学べて、すぐできる」というコンセプトのもと家の中で子供と大人が一緒に楽しめるクラフトアイデアをSNS等で発信しています。

https://ms.citizen.jp/assets/018_02-07_オルタナシャッターデジタル_01

アナログとデジタルの融合 Ver.2.0

この時計を一言で説明すると、「アナログとデジタルの新しい関係を示した腕時計」です。デジタルウオッチが持つビジーな印象を刷新する挑戦とも言えます。 1978 年、シチズンは国産初のコンビネーションウオッチである「デジアナ」を発売しました。初期のコンビネーションウオッチは、デジタル表示とアナログ表示が独立したレイアウトになっていました。その後、針の下にデジタル表示のある一体型のデザインが主流となり、本モデルの液晶レイアウトもこのタイプです。 本モデルの最大の特徴は、何と言ってもデジタル表示のシャッター機能。通常はシンプルな3針として着用し、カレンダーやクロノグラフなどの機能を利用したい時だけデジタルを呼び出すことができます。「シャッター」というだけあり、液晶が上下にだんだんと開閉するエフェクトが魅力的です。腕時計としてのシンプルさや高級感と、デジタルの機能性の良いとこ取りを追求しています。コックピットの計器のようにメカニカルでビジーなデザインを演出する常時表示型コンビネーションウオッチを「アナログとデジタルの融合」の第1 世代とするなら、液晶を必要な時以外背景と同化させることで、腕時計としてのシンプルさや高級感を兼ね備える本モデルは、第2 世代と言えるかもしれません。

https://ms.citizen.jp/assets/037_05-08_スーパーチタニウム_01

幾何学のテンション

文字板のサブダイヤル同士の重なりや、ボーダーパターンとレコードパターンの組合せなどで構成されたレイアウトは、各要素が幾何学的に整理されていて、見る人に知的な印象を与えます。 ベゼルのコーナー形状は、円/接線/円錐面で構成されたシンプルな幾何形状の組合せ。それでいて、視線の変化によって逆アールに見えたりするような有機的な感覚を生み出しており、このモデルに固有のテンションを加えています。 モノクロの世界の中に幾何形状がロジカルに組み合わさって、隅々まで調和する緊張感を生み出すことで、腕時計が本来持っている知的な側面を表現したモデルです。

https://ms.citizen.jp/assets/096_12-04_カンパノラ_01

美の融合

 「宙空の美」と「日本の美」がうまく融合されている、魅せるモデル。  職人の手作業による漆塗り+塵地螺鈿、立体的な文字板構成、ムーンフェイズなど複雑な要素が多くありながら、過度な装飾性は感じられず、いつまでも眺めていたくなる魅力があります。おそらく、サイズだけでなく色や仕上げも含めた、要素の足し算/引き算のバランスが優れているからではないでしょうか。  シンプルながらダイナミックなケースが器となり、細部にまで緻密にこだわりを感じる華やかな文字板を、うまく引き立てています。