水圧センサーとねじロック構造
プロマスターの水深計搭載のダイバーズウオッチは、1985年に発売されたアクアランド デプスメーター以来「水圧センサー」を9時側に配置しており、シリーズのアイコンにもなっています。時計全体の「シルバー」と「黒」の配色バランスを考えながら、そのアイコンをより際立たせました。また、そのセンサーパーツを保護するために外周にガードを設け、さらに硬くて傷がつきにくい「デュラテクトDLC」を施しています。
ダイバーズウオッチは水中での誤作動防止のために「ねじロックりゅうず」がよく使われます。このモデルでは、それに加えて「ねじロックプッシュボタン」も採用しています。水圧センサーと同様に、硬くて傷がつきにくい「デュラテクトDLC」を施しています。
夜光の色分け
多くの針が重なっても、暗所での視認性を確保した文字板と針をデザインしました。時刻表示系(時分秒針+インデックス)の夜光色を「グリーン」に、水深表示系(現在深度+最大深度)の夜光色を(ブルー)に色分けすることにより、水中でも誤認しにくい様に配慮しています。また、シチズンの時計の夜光塗料は放射性物質を含まない安全性の高いものを使用しています。
ユーザビリティ
ダイバーズウオッチはその名が示す通りダイビング中に使用することができる時計です。そのためウエットスーツやドライスーツの上から着用することが想定されます。ただ実際の着用状況を考えると、マリンレジャーやアウトドアでの活動、一般的な日常生活の時間が大半を占めています。そこで着脱が簡単な「延長バンド」を付属し、ダイビング時と普段使い、どちらでも快適に着用できるようにしました。
多くの情報をシンプルに
時計としての「現在時刻」はもちろんのこと、水中では「水感知センサー」と「水圧センサー」が反応して、通常時には3時位置にある「水深針」が現在深度を指し示します。3時位置を基点(0m)に、水平=海面から徐々に海(下方)に潜っていくイメージを表現しています。水深は最大70mまで計測可能です。見返しリングに表示されている水深は、レクリエーションダイビングの潜水範囲である0~40mの目盛間隔を大きく設定し、40~70mの目盛間隔を小さくすることで判読性を高めています。「最大水深針」も搭載されていますので、浮上した後も、どこまで深く潜ったかを確認することができます。また9時位置のサブダイアルで潜水前に充電量を確認することもできます。
搭載しているムーブメントはアナログ式でありながら多くの機能を備えています。そのため、文字板の情報が渋滞を起こさないようにグラフィカルな表現は抑え、最低限の文字と、夜光や印刷の色分けで情報を整理するなど工夫しました。実際にダイビングで着用して、その真価を体験してもらえると嬉しいです。
2018年度グッドデザイン賞受賞
評価コメント
高い機能性とデザイン性、道具として良くつくり込まれたダイバーズウォッチとして、審査員の間でも評価が高かった。グローブを装着した状態でも操作できる厚みのある削り出しベゼル、海中実験に裏付けられた文字盤と針の視認性の高さ、リューズのロック機構、光発電による電源駆動。こうした高い機能性の探求で生まれた信頼をデザインで丁寧にまとめ上げている。自身のスタイル、考え方を象徴するモノとして、多くのユーザーの賛同を得るだろう。