開放的なワークスペース
ワークスペースはコミュニケーションを促すためにできるだけオープンな空間としています。座っていると目線の高さまではパーティションがあり、集中力を阻害されない絶妙なレイアウトになっています。
デザイナーの座席はグループ単位でまとまっており、振り返ればすぐにグループのミーティングができるようにテーブルが配置されています。コミュニケーションと集中力のバランスを考慮した動線設計により、ストレスなくコミュニケーションを図ることができます。
創発を生むクリエイティブスペース
ワークスペースの横には打ち合わせやワークショップなどを行えるオープンスペースが併設されています。デザイナーだけでなく企画や宣伝といった他部門のメンバーが集まり自由にアイデアを交換し合える空間です。
壁面には発売中の製品がディスプレイされており、実物をすぐに確認できる環境が整っています。デザインの歴史を感じさせるアイテムやプロトタイプも手に取れるところに展示されており、訪れる人々にインスピレーションを与えてくれます。
ライブラリー
オフィス内には、最新のデザインやトレンド、古今東西の時計に関する書籍が揃ったライブラリーエリアもあります。時計雑誌はバックナンバーがすべて残っており、時代ごとのトレンドや、マイルストーンを見返すことができます。
窓際には休憩をしたり書籍を読んだりするためのスペースを設けています。居心地の良い空間で、リラックスしながら知識を深めることができます。
西東京ビューを一望できる大きな窓からは柔らかな光が入り、自然光で試作サンプルを確認するデザイナーの姿をよく見かけます。
ガラスボード
アイデアを視覚的にアウトプットするため、パーティションを兼ねたガラスボードがフロアの至る所に配置されています。デザイナーは自由に付箋を貼ったり、ボードを立てかけたりしてアイデアの共有に利用しています。
工作室
フロアの奥には3Dプリンターや小さな撮影ブースが設置された部屋があります。デザインのプロトタイプを作成したり、時計をいじったり、撮影を行ったり。クオリティを高めるにはできるだけ実際のサンプルに触れることが重要です。この趣のあるデスクは、時計の修理や組立に使われていた古い作業台です。長年使いこまれた質感に惚れ込み、他部署から譲り受けたものを大切に使用しています。
新しいアイデアを生み出すというのは難しく、環境や偶然の気づきに左右されることが多々あります。そのため、シチズンのデザインオフィスは「集中できる心地良い空間」「気軽なコミュニケーション」「リラックスした状態でのインプット」を大切にしています。そして偶然の気付きが生まれる再現性を高めるため、常に変化し続けています。
シチズンのデザインがどんな環境から生まれてくるのか、この記事から少しでも伝われば嬉しいです。